ベドキアン社「ニュースレター:ストリートフードの楽しみ方」
ストリートフードの起源
ストリートフードは、シンプル・新鮮でかつ本格的な料理を素早く食べられます。通常、マーケットや見本市、公園など公共の場で見かける屋台やブース、フードトラックで提供されています。
ストリートフードは世界中に広まっています。起源は古代ギリシャと言われており、もともとは高価な料理や食材を買えず、調理器具が揃っていない労働階級者向けに開発されました。
現在、ストリートフードは社会経済階級に関係なく、世界中で人々に楽しまれています。旅行や移民による多様化、ソーシャルメディアの普及によってストリートフードは世界中の料理に影響を与えています。
フードトラック現象
アメリカのフードトラック現象はカリフォルニアで始まり、2010年に人気に火がつきました。現在では美味しいフードトラックを世界中で簡単に見つけることができます。
フードトラックは経験あるシェフではなくとも、個人が思いおもいの料理を組み合わせ提供することができるため、オリジナリティ溢れる食品やフュージョン・フレーバーが爆発的に増えています。レストランがフードトラックでブランドや存在感を拡大し、かつトラック・トゥ・テーブルと呼ばれる実店舗型レストランに成功したのです。
ストリートフードの人気
トラック、ブース、屋台などさまざまな業態でストリートフードは10年以上前からトレンドになっています。
消費者は新しい料理や味を求めてストリートフードを買い求め、提供者は異国の文化や味を融合させた料理を消費者にわざわざ旅しなくても味わえるように提供し、消費者の需要に応えているのです。
外出先での食事はソーシャルメディア上で人気を博しており、2023年8月現在TikTokの「#streetfood」というハッシュタグは314億回以上再生されています。フードトラックの知名度は高く、特にZ世代は簡単で手軽に食べられるストリートフードに大きく依存しています。テクノミック大学の動向調査レポートによると、Z世代の42%がストリートフードのメニューに非常に関心を持っているとの結果も出ています。
データエッセンシャル社によると、49%の消費者が世界中の料理に関心があり、「ストリート」という言葉は9.3%のメニューの中に登場し、10年間で111%増加しました。ストリートフードを提供するレストランは今後も増え続け、2026年にはメニューの普及率が11.2%に到達すると予測されています。
ストリートフードを齧る
アメリカから南米、アジア、ヨーロッパ、アフリカまで、ストリートフードは世界中で楽しまれており、しょっぱいものから甘いもの、スパイシーなものまで無数に存在しています。
アメリカでは、ホットドッグ、プレッツェル、ローストナッツなどが一般的なストリートフードですが、世界の他の地域ではもっと多くの選択肢があります。
メキシコの代表的なストリートフードはタマル(トウモロコシのトルティーヤ生地に様々な具を入れ、トウモロコシの皮や葉で蒸したもの)や、チャモヤーダ(凍らせたマンゴー飲料に塩気、甘み、酸味、辛味の調味料であるチャモイを加えたもの)などがあります。また、ヨーロッパではフランスの象徴的なクレープ、イギリスのフィッシュアンドチップス、ギリシャのジャイロがストリートフードとして広く知られています。
インドのストリートフードは独自の言葉があるほど広まっています。雑誌Taste of Homeではインドの軽食チャートを「インドのストリートフードは味と食感のハーモニーを楽しみ、味わえる」と表現しているほどです。人気があるインドのストリートフードはアルー・ティッキ(ジャガイモのパテ)やマイソール・パック(ギーと砂糖、グラム粉でできたクッキー)など様々です。
香港、マレーシア、シンガポールにはホーカーセンター(屋台が並ぶ露店の複合施設)があり、アジアの他の地域も屋台文化で知られています。人気があるアジアのストリートフードは、中国のバオ(蒸したパンに塩気のある具を挟んだもの)、ベトナムのバインミー(パテと野菜のピクルスを挟んだサンドイッチ)、シンガポールのチリクラブなど豊富です。
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ストリートフードの影響
アメリカでは世界各国のストリートフードが人気を博しています。特にメキシコやアジアのストリートフードが人気で、メキシコのチュロス(シナモンシュガー味の揚げドーナツスティック)、エローテ(メキシコの焼きとうもろこし)が特に人気です。データエッセンシャル社によると、2018年、チュロスはアメリカのレストランメニューに5%登場し、過去4年間で38%の伸びを示したとのことです。レストランに加えて、チュロスはニューヨークのエル・チュロ(El Churro)のような専門店やクリーム入りのオレオ・チュロスも登場しています。エローテも人気を集めており、データエッセンシャル社によると2020年にはアメリカのレストランメニューにわずか2%しかなかったエローテが、過去4年間で110%以上も増加するほどです。エローテはメニューに登場するだけでなくディップ、スナック、アイスクリームのフレーバーとしても登場しています。
メキシコのストリートフードの影響を受けた朝食用パンケーキレストラン・チェーン「IHOP」はブレックファスト・タコスパンケーキ、キャラメルバナナ・タコスパンケーキ、カントリーチキンとグレービーソースのタコスパンケーキ、フレッシュストロベリー・チーズケーキ・タコスパンケーキ、の4種を展開中です。
また、ボバやバブルティーなどアジアで人気のストリートフードがアメリカでも人気を博しています。ボバとはバブルティーに入っている嚙み応えのある小さなタピオカパールのことです。バブルティー(タピオカジュース)の爆発的な人気はアメリカのレストランメニューや独立型バブルティーバー、飲料として幅広く販売されています。データエッセンシャル社の報告によるとボバはレストランメニューの1.3%に現れ、2022年からの過去4年間で73%増加しました。
たこ焼き(日本の揚げたこ焼き)はアメリカで一般的になりつつあるストリートフードで、データエッセンシャル社によると2023年にはたこ焼きがレストランメニューの0.7%に現れただけでなく、過去4年間で80%増加しました。
おいしい料理は香りが良い
フレグランス界では焼き菓子、スイーツ、果物、飲料にインスパイアされたグルマン系の香りがトレンドです。セイボリー系の香りはまだ始まったばかりで、ゆっくりと浸透してきています。
2022年アイダホ・ポテトは限定フレグランス「フリット・バイ・アイダホ」の制作依頼をし、今年はニューヨークのイタリアン・レストランと香水ブランドであるD.S. & DURGAがコラボレーションし、パスタを茹でるお湯の香りと小麦と塩のキャンドルを制作しました。ベースノートはシェフの企業秘密とされています。今後、ストリートフードからインスパイアされた香水が発売されるかもしません。
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ストリートフードの未来
個人が食の新しい体験を求め、旅行が再開されるにつれストリートフードに対する消費者の関心は勢いを増し続けています。幸運なことに私たちは世界の味や料理を体験するのにパスポートは必要ありません。Bedoukianのインパクトのあるフレーバーの原料は汎用性が高く、風味豊かで甘いストリートフードや飲料の表現に優れています。
面白い事実
なんと世界の約25億人が毎日屋台料理を食べています!
農村部から都市部への移住は多くの労働者の間に家の外で食事をする日常的な需要を生み出しました。そのニーズを満たしているのが屋台であり、ほとんどの屋台料理は老舗レストランで食べるよりも安い値段で美味しい食事を提供しています。