ベドキアン社「ニュースレター:季節限定の香りとフレーバー」

パンプキンスパイスを越えて

スターバックスは2003年にパンプキンスパイスラテ(PSL)を発売し、以来、スターバックスで最も人気のある季節限定ドリンクとなっています。Food & Wine社によるとPSLは発売以来、米国だけで4億2,400万個以上売れており、その追い風に乗って、消費者向けパッケージ商品の食品、飲料、美容ブランドが、夏の終わりには早くもパンプキンスパイスのバリエーションを発売しています。

しかしながら、パンプキンスパイスのフレーバーは人気も知名度もありますが、消費者たちは常に新しい限定フレーバー;甘くてスパイシーなもの、フルーティなもの、ミント系なものまで様々な香りを求めています。

林檎は秋の味覚として人気を博しているが、近ごろ梨の人気も徐々に出てきています。シナモンもこの季節を象徴する香りで、温かみやユニークさをホリデーシーズンに彩りを与えてくれます。また、様々な香りに清涼感を提供してくれるミントもこの季節好まれています。

McCormick社の「Holiday Finishing Sugars」はこの時期に人気のフレーバーであるキャンディケイン、イングリッシュトフィー、ジンジャーブレッドスパイス、ホットココア、塩キャラメルなど、多く使用しています。

年末は多くの思い出や感情を呼び起こし、快適さ、暖かさ、居心地の良さを求める人が多いです。過去コラム「ノスタルジア2.0、ニュースタルジア(NEWSTALGIA)」や「気分に合わせた香り」では、人々が香りやフレーバーと思い出や感情を結び付けているか考察しています。クリスマスホリデーなどイベントごとが多い冬のフレーバーや香りは多様化し、常に新たな感動を生み出しています。

パンプキンスパイスに限らず、ベドキアン社が提供する新しいフレーバーや香りとの出会いによって、季節やイベントに関わらず刺激的な日々にご招待します。


温もりに包まれて - バニラ、キャラメル、ピスタチオとホットチョコレート

バニラとキャラメルがホリデーの主役である一方、ホットチョコレートとピスタチオの人気が急上昇しています。

過去コラム「ノスタルジア2.0、ニュースタルジア(NEWSTALGIA)」でもふれたように、フレーバーやフレグランスの主役として人気のバニラは、安らぎと郷愁を与え、強い持続力を持つの事が特徴ですが、さらにそのバリエーションとしてキャラメルも勢いを増しています。

Luxoni社によると「バニラとキャラメルの香り」はTikTokで290万回検索されており、その中でも「バニラキャラメルの香水」は最も検索された組み合わせで、検索回数は80万回に達し、前年対比129%増となりました。

バニラやキャラメルに加え、ホットココアもトレンドになっています。My/Mochi社はマシュマロ入りホットココア味のアイスクリームを発売し、Pop-Tarts社は「Frosted Marshmallow Hot Cocoa」を新しく発売しました。Swiss Miss社はHotel Tango蒸留所とコラボして、ココア入りのトーステッド・マシュマロ・バーボン「Swiss Miss ‘Shmallow」を開発しました。Planters社はさらにこの季節の限定商品として、トーステッド・マシュマロ・ホット・チョコレート味のカシューナッツを発売しました。

TikTokにてドバイ限定販売のFix社のチョコレートバー(ミルクチョコレート、ピスタチオ、クナフェ)が人気を博したおかげで、ピスタチオがブームとなっています。Tastewise社によると、グーグルトレンドの分析により、2019年以降ピスタチオの検索数は60%増加し、ピスタチオに関する話題は食材としてのピスタチオが15%増加とともに、この1年で10%増加したとのことです。「DS & Durga Pistachio」や「Kayali Yum Pistachio Gelato」のようなピスタチオにインスパイアされた香りも人気で、この新しい原料の組合せを使用することで、新しいフレーバーやフレグランスのトレンドメーカーとなりましょう。


良いスパイス

シナモンは秋冬を代表する定番スパイスです。また、秋のスパイスとしてあげられるクローブ、カルダモン、スターアニス、ジンジャー、チャイ(スパイスティー)はいずれもシナモンとの相性が抜群です。

最近の市場の動きとしてはKelloggs社の「Cinnamon Sugar Club Minis」やWonderful Pistachios社の「Wonderful Pistachios Sweet Cinnamon No Shells」など多くのメーカーが季節限定フレーバーとしてシナモンを採用しています。また、イギリスでは「Coca-Cola Zero Sugar Cinnamon」が復刻しました。M&M社も新商品としてシナモン、バニラ、スパイスシュガー、キャラメルを効かせたローストピーナッツ味のキャンディー「Toasty Holiday Peanut Chocolate Candy」を発売しました。

スパイスはウッド、アンバー、ムスクとの香りの相性が良く、Orebella社の新作香水「Night Cap」でもジンジャー、カルダモン、バニラ、ウッドの香りが処方されています。Zara社の「Amber Satin」は「アンバーと温かみのあるスパイスの魅惑的なダンス 」をテーマにした4つのアンバーコレクションフレグランスになります。Dior社の「Ambre Nuit Esprit De Parfum」にはシナモンとカルダモンにアンバーとムスクを配合した香りが使用されています。

イタリアのVersace社がHarrodsにて新フレグランス「Atelier Versace Patchouli Précieux」を発売しました。アンバー・スパイシー・ウッディーな香りが表現されており、砂糖漬けのプルーン、ナツメグ、サフラン、アンバーウッド、サンダルウッド、プラリネ、バニラ、パチョリ、アキガラウッドのニュアンスがあります。

ホリデーシーズンに向けてYankee Candle社はカルダモン、ベイリーフ、シダーウッドのノートがあり、「産地から直輸入した本物のスティックシナモンのスパイシーな温かみと、ほのかなクローブの香りを持つ、甘くスパイシーな香り 」の「Sparkling Cinnamon」キャンドルを発売しました。Nest Newyork社は「クリスタライズド・ジンジャー、シナモン、バニラビーンズの心温まる香り」の新ホームフレグランス「Crystallized Ginger & Vanilla Bean」をフェスティブコレクションとして発表しました。


冬の果物 - 林檎と洋ナシ

林檎もこの時期旬を迎えています。前述した秋の定番人気であるパンプキンスパイスに消費者が飽きはじめている今、次にトレンドになる売るのが林檎です。「パンプキン・スパイスが世間的に秋の味覚として飽きはじめられる中、今年は林檎の人気が上昇したことで多くのメニューや商品に取り入れられることでしょう。」とCracker Barrel社のマット・バントン氏は述べています。

さらに、Culinary Tides社のスージー・バダラッコ氏は、「アップルパイ・スパイスは、より繊細で、より柔軟性があり、甘いものにもしょっぱいものにも最適な、料理の創造性へのシフトを象徴しています。」と述べています。このトレンドを受け、Werther’s Originalは季節限定「Caramel Apple Hard Candies」、Califia Farms社は「Caramel Apple Almond Latte」、そしてPlanters社は「Apple Cider Donut Cashews」を発売しました。

フレグランス分野では、Native社が「Fall Market Collection」を発表し、「Apple Butter and Strudel」と「Honeycrisp and Cider」の2種類のリンゴの香りを展開しました。同様に、Yankee Candle社もホリデーシーズン向けに2種類のリンゴのキャンドルを発売しました。ニューヨークにインスパイアされた「Big Apple Christmas」は新鮮なリンゴ、祝祭のスパイス、溶けたサトウキビの香りが特徴です。「Red Apple Wreath」は甘いリンゴ、シナモン、クルミ、メープルの香りを楽しめます。

洋ナシはリンゴに代わる果実として知られており、洋ナシとリンゴのフレーバーは相性が良く、組み合わせられることが多いです。日本ではスターバックスが 「Winter Collection Apple & Pear Tea Latte with Spices」をセブンイレブン限定で発売しました。ビタミンとサプリメントブランドのOlly社は初の季節限定コレクションを発表し、Men’s Multi Gummy社はホットスパイスとジューシーな洋ナシの風味を楽しめる「Festive Poached Pear」味を公開しました。Sleep gummiesシリーズは、シナモン、アニス、クローブの風味が効いた「Spiced Apple Cider」味となっております。また、Ciderboys Cider社は新たに「Pear Naked Hard Cider」をラインナップに追加し、マイク・シュラウフナーゲル氏は、「Pear Naked は新鮮な洋ナシの残すことでことで自然な甘さと洗練された風味を表現しました」と述べています。また、Polar Seltzer社 は冬季限定の「Spiced Pear Cider」を発表し「季節限定のサイダーをモダンにアレンジした一品」と紹介されています。

フレグランス分野でも、洋ナシの香りは注目されています。Nette社の最新フレグランス「Pear Jam」は日本の梨、ブルガリアンローズ、アンブレッドシード、バニラ、ラズベリーパルプをブレンドしたフルーティーでフローラルな香りです。メイクアップブランドとして知られるMerit Beauty社は高級フレグランス市場に初参入し「Retrospect L'Extrait de Parfum」を発売しました。この香水には洋ナシの香りが取り入れられており「独自のレイヤード効果を生み出すモダンなノート」と表現されています。またBath & Body Works社からは新たにゴールデンペア、ウィンターグリーンの葉、サイプレスの香りが特徴的な「Winter Golden Pear」のキャンドルが登場しました。

 BRI#535 METHYL ANJOULATE™

#535は制汗剤・デオドラントやシャンプーなどのパーソナルケア製品、洗剤や柔軟剤といった家庭用製品の処方に優れた特性を発揮するフレグランスに適した製品です。#535はなめらかでナチュラルなグリーン・アンジュ・ペア(洋ナシ)の香りに、砂糖のような甘いノートを加えます。また、青々とした洋ナシの香りを与え、リンゴ、マンゴー、洋ナシなどのフルーティーでトロピカルな香りとよく合います。



クーリングミント

ペパーミントはクラシックなキャンディケインと結びつくことの多い人気の季節限定素材です。チョコレートとミントの組み合わせはお菓子、焼き菓子、アイスクリームなどで一般的に使われ、特にホリデーシーズンに人気があります。

Pepperidge Farm社は自信のホリデーラインナップに初めて「Thin & Crispy」スタイルのクッキーを加えた「Thin & Crispy Peppermint Cocoa Cookie」を発売しました。同社の調査によると、消費者の32%がペパーミント風味の焼き菓子をホリデーシーズンのお気に入りとして挙げていると報告しています。同様にSubway社は初のホリデーフットロングクッキー である「Chocolate Peppermint」を発表しました。この新作クッキーはダブルチョコレートのクッキードウにチョコレートチップとホワイトチップ、ペパーミントエキスを練り込み、さらに赤と白のキャンディケインをトッピングしています。Bones Coffee社はエスプレッソにペパーミントとココアをブレンドした季節限定の「Peppermint Mocha Latte RTD」を発売しました。Hershey’s社の「Ice Breakers Flavor Shifters」 は2種類のフレーバーが楽しめる新感覚のキャンディです。「Wild Berry to Coolmint」はフルーティーさとミントの爽快感がとてもマッチし、「Wintergreen to Coolmint」は2種類の人気ミントフレーバーを組み合わせた究極の清々しさを提供します。

香り付き製品でもミントは注目されています。パーソナルケアブランドのNative社はキャンディケインの香りを再発売し、新たに季節限定のフレグランス「Holiday Gumdrop」を発表しました。また、Tree Hut社は冬季限定の「Gemstone Glow」コレクション の一部として、ペパーミントとバニラの香りを特徴とする「Peppermint Pearl」を発売しました。

ホリデーシーズンに向けてYankee Candle社はミントをメインにした2種類のキャンドルを発売しました。「Peppermint Mocha - Grown-Up Snow Day」は美食志向のフレグランスでペパーミントキャンディケイン、ホイップバニラ、ダークチョコレートの香りが特徴です。一方「North Pole Hideaway」は「氷のように冷たい空気、北極ミント、雪のパウダーの爽やかな香りで、輝く北極のワンダーランドへと誘う」フレッシュでクリーンな香りを楽しめます。

 BRI#255 SPILANTHOL

 #255は冷感を伴う三叉神経への刺激を与える特別なフレーバー成分です。この成分はクリーンで控えめながら、わずかにペッパーのような刺激とオゾンの香りを持ち、他のフレーバーとよく調和しながら独特の刺激感を与えます。このユニークなチクチクするような刺激効果により、#255はチューインガム、グミ、ハードキャンディーなどのユニークな菓子製品に最適です。またフレーバーウォーター、ジュース、スポーツドリンク、紅茶などの飲料にも使用でき、スパイシーでセイボリーな風味にピリッとした刺激を加えることができます。 



冬の奇跡

この季節は暖かくて心地よい消費者向け製品で自宅でくつろぐ最高の時期です。消費者は多様な季節限定のフレーバーやフレグランスを求めています。甘くてスパイシーなものからフルーティーでミントの効いたもの、そしてその間に無限の組み合わせがあります。ベドキアン社 の高インパクトな香りとフレーバー分子は季節限定の製品において優れた性能を発揮し非常に多用途です。皆さま素晴らしいホリデーシーズンをお過ごしください!


FUN FACTS

日本ではクリスマスにケンタッキーフライドチキンのフライドチキンを食べるというトレンドが長くあります。これは初代KFC日本店長である岡原武史氏に起因しており、1974年同ブランドは「Kentucky for Christmas」というマーケティングキャンペーンを開始し、それ以来この習慣は広まりました。あまりに人気があるため、注文は2ヶ月前に行う必要があるようです。この「指を舐めるほど美味しい(Finger Lickin' Good)」は、他の国にはあまり広まっていないものの、もし広まっていればKFCのチキンもホリデーフレーバーやフレグランスのリストに載ったかもしれませんね!